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  貨幣

昔 人が物を手に入れるには物々交換が行われていた。しかし不便なことも多く、貨幣の変わりに貝殻、獣皮、宝石、金銀などを使って交換をするようになった。
古代中国では、宝貝の一種を貨幣として使用していたので、漢字の「財」「買」「資」などの経済関係の文字に“貝”が多く使われている。日本で最初の貨幣は7世紀後半に鋳造された宮本銭で、次いで708年和同開珎が、その後いろいろな貨幣が発行された。
最近 外国人観光客の対応や、2020年オリンピックに向けキャッシュレス化が言われている。買い物に行くと「○○がご利用いただけます」なんて中国人向けカード払いのお知らせがアナウンスされている。
世界はすでにキャッスレス化が進んでいる。特にデンマークでは、2017年1月、造幣局の閉鎖を決定し、国内のコイン、紙幣の造幣を停止した。2030年からはコイン、紙幣での決済はできないらしい。2013年から始まった「Mobile Pay」というキャッシュレス決済が浸透し、現金の決済率は10%ほどとなってきた。デンマークは国をあげてキャッシュレス化社会の促進に取り組んでいる。視点を変えると、強盗件数が38%も減少した。「お金がなければ犯罪も減る!」ということなのだろうか?
アジアに目を向けるとキャッスレス化は、韓国では96.4%中国60%、と高い。中国は偽札が多く、貨幣に信用ができないことが理由の一つと考えられる。
日本ではキャッシュレス化19.8%と進まない。電子マネーの不安もあるが、円に対する安心感があることがあげられる。日本の貨幣製造技術が高度であり、刑法148条(通貨偽造罪)で守られている事だと思う。偽造とは一般人が見て本物と見間違うほどのレベルの高い貨幣を言う。円のような高度な紙幣を頑張って作り、逮捕され、無期懲役では割が合わないのではないか。
しかし日本でも偽造の犯罪が無いわけではない平成16年92件25858枚の偽造紙幣が見つかっている。
日本では貨幣を作るのに年に約1.5兆円の税金が使われている。キャッシュレスになれば大きな節税というメリットもある。
現在、日本人の現金離れは進まない、急にはキャッスレスにならないが、日本もいずれ、デンマークのように貨幣は姿を消す。
刑法148条(通貨偽造罪】
1. 行使の目的で、通用する貨幣、紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、無期又は三年以上の懲役に処する。
2.偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者も、前項と同様とする。
201901 A.M.

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