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  刑法199条

  テレビを見ていると、多くのサスペンス、ミステリーが放送されている。調べると、サスペンスは、【未解決・不安・気がかり】という意味のことばで、犯人があらかじめわかっていて、その解決までの不安感や恐怖感などを楽しむ作品。ミステリーとは、【神秘・不思議・謎】という意味で、最後まで犯人がわからず、緊張感をもって犯人を追いかける作品とのこと。私はこのテレビ番組をほとんど毎日見ている。犯行現場は全国各地に及び、見ながらにして小旅行が味わえる。時にはそこに行ってみたくなる。サスペンス、ミステリー好きが高じて、刑法に興味を持った。
最初、目にしたのは「死刑」。国際連合からも促されている死刑廃止であるが、日本はまだ行われている。昨年12月19日、2名の死刑執行が行われた。そのうち1名は犯行時19歳だった。法相は「いずれも身勝手な理由で尊い人命を奪った極めて残忍な事案。慎重な検討を加えて死刑執行を命令した」と述べた。

刑法199条(殺人
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処す

目には目を! 私は人を殺した人は、死刑が当たり前と考えていたが、いろいろな考え方があると教えられた。
死刑存置論では ・ 生命を奪うことは正当化できない。
・ 被害者の気持ちは死をもってしか晴らすことができない。
・ 死刑廃止した時、凶悪犯罪が増加しない保証はない。
・ 死刑のみが見合う凶悪犯罪がある。
死刑廃止論では ・ 死刑は国家による殺人である。
・ 憲法36条で禁止された「残虐な刑罰」にあたる。
・ 犯罪に至る原因は社会にも責任があり
犯罪者だけに責任を負わせていいのか。
・ 裁判で誤判の可能性はなくせない(冤罪)。
・ 刑務官の心理的負担ははかり知れない。
いろいろな理論があり短絡的な考えを反省した。

法務総合研究所研究部報告50によると、殺人認知件数は1954年3081件がピークで、年々減少し、2011年は1051件であった。(内死亡は1/3) 被害者との関係では半数近く親族によるものである。動機は異性関係トラブル、介護・養育疲れ、らしいが、身近な親族を殺すに至るということは悲しい限りである。死刑廃止論もいいが、殺人が起こらない世であってほしいと思う。
私の周囲ではこのような事件は全く聞かない、改めて平穏な日々を喜んでいる。

テレビの中で 近松刑事は「 幸せは人を殺めて手に入れる物ではない!」 と。 
ちなみに検挙率は97.9%逃げることは絶対にできない! (A.M.)

参考文献: 基礎から学ぶ刑事法(井田良著)、朝日新聞  
2018/05/22

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