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〔撮影手順〕 |
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以下の注意点を参考に、患者の緊張を解くことが必要である。 |
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言葉や文字よりも視覚からの情報の方が受け入れやすいので、下図のようなものを撮影室に掲示し患者に注意を喚起すると良い。ヘアピン、ピアスなどは患者自身が身に付けているのを忘れている場合もあるので、日頃から術者が直接見て確かめる習慣を身に付けておく。 |
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初めての患者には、装置が顔の周りを回ることを教えておく。小児では、管球の回転を見ながら顔も一緒に回してしまう子供もいるので、撮影前によく注意しておく。
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撮影中は、舌全体を口蓋に押しつけたままにさせる。この時、舌の先だけ口蓋に付ける人がいるので、唾を飲み込ませ、その時の舌の位置を覚えさせておくと良い。(舌を口蓋に押しつけることにより、口腔内の空気を取り除き空気による障害陰影を除去できる) |
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「X線撮影時は息を止めるもの」と勘違いしている患者もいるので、撮影時の呼吸は普通にしているよう注意する。 |
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撮影時の注意点などを患者へ説明してから、患者の位置づけに入るわけであるが、位置づけの手順は次のようにすると良い。
1) 装置の高さ調節
2) ドイツ水平面の角度調節
3) 患者の前後調節 |
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以外と軽視されている装置の高さ調節であるが、患者が撮影中に姿勢を維持できなかったり、装置が肩に当たってっしまうこともあるので慎重に行いたい。
装置を最適な高さにするためには、患者の背筋をのばし、軽く顎を引いた状態にする。 |
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顎が上がった状態になり、無理に前頭部を前に出させると、撮影中に、患者の頭頂部が徐々に後方にずれてしまい、撮影前後で、ドイツ水平面の角度が大幅にズレてしまうことがある。
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猫背(顎を突き出すような体位)になるため、頸椎の障害陰影が出やすくなったり、装置が肩に当たりやすくなる。
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★ 通常の位置づけ(中心咬合位と切端咬合位の場合) |
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★ 特殊な位置づけ(通常の位置づけではだめな場合) |
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上顎前突の場合:通常よりも顎を前に出した状態にする。 |
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下顎前突の場合:通常よりも前頭部を前に出し、顎を引かせた状態にする。 |
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通常の場合、上顎犬歯に装置の指標を合わせるようになっている。 |
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上顎前突の場合:指標を通常よりも、遠心側に合わせる。 |
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下顎前突の場合:指標を通常よりも、近心側に合わせる。 |
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無歯顎の患者の場合、顎の位置が安定せず、撮影中に顎が動いてしまうことがある。その場合、ある程度硬いもので、X線を吸収しにくい物を咬ませて撮影すると、顎が動きにくい。 |
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a. ドイツ水平面の傾きと断層面に対する患者の位置をチェック
通常の場合:上顎犬歯に装置の指標を合わせるようになっている。 |
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b. 防護エプロンの上部が照射野内に入っていないか? |
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c. 患者の体が傾いていないか、また、背伸びしていないか? |
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a. 呼吸は通常通り、肩の力を抜き、動かないように注意 |
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c. 舌全体を口蓋に押し付けた状態にしておくよう注意
↑上顎歯根部に現れる含気空洞による障害陰影を除去する目的
(唾を飲み込む時の状態、実際に唾を飲み込ませると理解させやすい) |
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